2019年12月20日金曜日

指を折ってMomoseが来た

9月の指を骨折した事故は、隣の車に傷をつけてしまったために自動車保険を使った。そのおかげで、自分の怪我の医療費も保険の適用になり、その他見舞金なども入り、ちょっとまとまった額になった。
来年以降の保険料の増額を考えると、大事にとっておいて保険料に当てるのが真っ当な考え方だけど、口座に入れっぱなしにしておいたらその後の入出金でどこかに消えてしまうのは目に見えてる。それはあまりに不毛だ。

せっかくの臨時収入を有効に使うなら欲しいギターを買う資金にするのが正解だ。

実は夏前から気になっていたギターがあった。
ケースに仕舞いっぱなしのレスポールを手放す代わりに、レスポール以外でソリッド2ハムを探してた。SGは形が好きじゃないので、エクスプローラーかFV?いやそれはさすがに。PRSはどうも派手過ぎる。なんて感じで探してたら、つくばのショップにMomoseのテレキャスター・デラックスの中古を見つけた。ボクはテレキャスターのシェイプが好きだ。これは良い!と思ったけど、レスポールを手放して初めて資金ができるのだから買えるはずがない。(じゃあなんで探してたんだ?というツッコミは無しで)中古との出会いは一期一会、いつ他の人に買われてしまうかしれないと思うと気が気じゃない。だからといって、モノも確かめずに通販で買うためにレスポールは売れない。うーむこれはどうしたものか?と悩んでいたタイミングでの事故だった。

怪我の具合が良くなるのを待ったり、イベントやら竿作りやらでタイミングを外し、見つけてから半年近く経った12/17にようやくつくば市の LINER NOTES を訪ね試奏。

Momose MTD2-LTD/Mと言うらしい

一番気にしたのはネックのフィーリング。メイプルネックのテレキャスは手元にAmerican Vintage ‘52 Telecaster があるが、イマイチ好きになれないフィーリングなのだ。シェイプは良いのだけど、ツルツルの指板に低いフレットが自分にはどうも弾きにくい。
MomoseのHPにこのモデルはもう載っていないけれど、フェンダー系のモデルのネックはラジアスやフレットは共通みたいなので大丈夫そうな気はするが、シェイプばかりは触ってみないとわからない。ショップがつくばで良かった。都内だったら気軽に試奏に行けないので諦めてしまったと思う。

で、弾かせてもらったら、ネックのフィーリングはとても良かった。サテンフィニッシュにナロートールのフレットはとても弾きやすかった。
ネックの反りもフレットの減りもなく、おまけにボディの傷は頑張って探さないと見つからないくらいの美ボディ。ついでに言えば、重量も3.4キロほどととても軽い。デラックスって色々付いてるから重いんじゃないかと思ってたけど、ウチのヴィンテレの方が重いと思う。


それと音と言うかPUが気になっていた。オリジナルのデラックスには、ワイドレンジハムバッカーという、ギブソンのハムバッカーとは構造の違うPUが搭載されており、全く違う音がするらしいのだ。以前GrecoのThinlineを持っていたが、そのハムバッカーの音は、まあハムバッカーならこんな感じだよねって音だったと記憶してる。↓の動画を見るまではフェンダーと言っても、せいぜいボディの違いによるくらいの音の差なんだと思っていた。


これを見て、オリジナルのワイドレンジハムバッカーがギブソンとは全然違うことがよく分かった。
実は、ハムバッカーなら別にどんなんでも良いと思っていたんだけど、この動画を見てから、できればオリジナルに近い方が良いと思うようになって、そうなるとフェンダーの現行モデルも果たしてどうなんだ?って感じになってしまった。
で、このMomoseに付いているのは「Mojo tone CLONE72」オリジナルと同じポールピースが磁石で出来てるそうなのでいけるんじゃないか?と。試奏した瞬間、レスポールと全く違う音が出てきて、おぉ動画と同じじゃないかと嬉しくなった。


レスポールのようなドーンという低音はない代わりにきらびやかな高音が出る。ハムバッカーでもテレキャスターなんだと感じられる音だ。カッティングをやると、すごく気持ちいい。という訳で、音もネックのフィーリングも一発で気に入り試奏5分で即決。



持ち帰って、自分のアンプで鳴らしてみるとこれまた良かった。レスポールに負けないパワーはあるしノイズは少ない。ブリッジPUはシングルほどキンキンしないけど十分ブライトな音が出るし、ネックPUも十分高音が出てくれて、感覚的にはシングルとハムバッカーの中間くらいな感じ。更に2vol2toneのメリットで、出音をいろいろとコントロールできる。この辺はホントのテレキャスター好きには邪道と言われるかもしれないけど、自分には何かと好都合だ。

オリジナル同様のストラトのラージヘッド。ボクはラージヘッドはどうしても好きになれないのだけど、デラックスのラージヘッドは許せる。何しろ、ストラトのヘッドが付いてるテレキャスターはデラックスしかないんだから。ちなみに、現行モデルのデラックスは普通のテレキャスヘッドだ。


ボディバックにも傷らしい傷は見つからない。ピックガードに多少のピックスクラッチは見えるけど、あまり弾かれてなかったギターのようだ。張ってある弦は新しそうに見えたのだけど、巻弦にささくれがあるのを見つけて、エリクサーだから新しく感じたんだなと納得したあと、MomoseのHPに工場出荷時の弦がエリクサーと出てるのを思い出した。もしかして一度も交換しないうちに売りに出したのか?
デラックスにはボディコンターが付いている。元々テレキャスターは構えやすいシェイプだけど、コンターのおかげで更に弾きやすい。


オリジナルは3点止めだけどこのギターは4点止めだ。だからダメって話じゃない。コピーモデルだからといって、完コピじゃなくちゃいけないなんてちっとも思わない。どんなに忠実にコピーしたってコピーはコピーだ。その分オリジナルよりもずっと弾きやすい。(に違いない。だって実物触ったことないもん 笑)


と言うことで、さっそく弾いてみた。


途中ミスってるのはご愛嬌。(笑)クリーンとクランチ、それぞれのピックアップで弾いて最後にカッティング。カッティングは、弾いてると気持ち良い音で鳴ってくれて、いつまでもカッティングしていたくなる。

とまあまさに怪我の功名で、思いがけずにギターを手に入れたが、自分としては良いギターを手に入れたと思う。ちなみに、このギターを手に入れようと思うきっかけのレスポールを手放す話は、リペアをしたおかげですっかり手放す気持ちがなくなってしまった。将来、どうしても欲しいギターが現れるまでは手元に置いておくことにした。
まあ、これだけキャラクターの違うギターなら2本あっても良いだろう。

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