2023年3月8日水曜日

箸を作ってみた

 普段6角形の釣り竿を作っているわけだけど、この構造でお箸を作れないかと何年も前から考えていたけど、作るとなると大きな問題が2つあって、それを解決しないことには無理だった。

その問題とは接着剤と塗料だ。

正三角形に削った竹を6本張り合わせて作る竿なので、同じ構造でやるなら接着剤や塗料は食べ物を扱って問題ないものでないといけない。

以前調べた時は良いものが見つからず諦めていたのだけど、改めて調べてみると手持ちの接着剤と塗料でやれそうだとわかった。

接着剤は木工ボンドとしては最強かも?と思ってるタイトボンドが大丈夫そう。そして塗料はワシンの水性ウレタンニスが食品衛生法適合ということで、たまたま別の使い道のために買ってあったやつがあった。

ということで、試しに1膳作ってみた。


正六角形断面のお箸なんて見たこと無いな。(笑)

作る過程で大変だったのは、竿と違って恐ろしいまでのファストテーパーなものだから、プレーニングフォームの開き方がえげつない。これを長く続けたらフォームに癖がついて竿作りに影響が出そうな気がした。

サイズは長さ23センチ太さは手元で8ミリ弱。持ってる箸を採寸して作ったんだけど、市販の箸は4角形断面を丸めてるのに対して6角形だとちょっと細く感じる。

使用感はエッジが多い分つまみやすいように感じるのは気のせいかな?想像していたよりも使いやすい。ただ、長期間使えば先端の塗料が剥げてくるだろうから、その辺が気になるところ。

1膳できたので、次はフォールディングで作ってみたくなった。

製図してる段階では特に問題はなさそうに思えたけど、いざフォームをセットしてみるとなかなかにヤバイ。他にも色々と問題が出て3~4回図面を修正してようやく形になった。


手元側は一度中空で抜いたブランクのお尻側に1センチほどのソリッドブランクを押し込んだ形になってる。隣の小さいのは箸置き。
前作で細かったので、ちょっと太くしたつもりが思った以上に太い。その差はたったの0.4ミリほど。人間の手の感覚ってすごい。

箸先側を反転して手元側に差し込む。仕舞寸法は16センチくらい。
手元側をストレートにしたのも太く感じる理由かもしれない。もし次作るなら手元側にもテーパーをつけよう。

こんな感じで組み立てて使う

売るつもりはないけど、竹を多めに割った関係で4膳作った。


袋も作った。この袋が端切れを使った関係で、普段作ってる竿の袋とはだいぶ構造が違ってめちゃくちゃ難しくて、1枚ごとにトライ&エラーをやったものだから4膳分全て形が違う。(笑)

解禁を迎えた川もあることだしこの箸を持って釣り行こうかな。

0 件のコメント:

コメントを投稿