2024年6月2日日曜日

ネック交換

 90年代の終わりごろに友人から譲ってもらった Fender American Vintage Telecaster は90年製で、今持ってるギターの中で一番古いギターだ。一時は「これ1本あれば他はいらない」って思うほど気に入ってる。


 しかし、自分はメイプル指板が苦手だ。
25年くらい弾いて今更って話だけど、その間弾き込めば慣れると思ってたけどダメだった。
 メイプル指板は表面が塗装されているのでチョーキングする時の指の滑りが悪い。それを無理にチョーキングすると最悪爪を剥がして流血となる。(このギターじゃないけど実際にやらかした)
力入れすぎるからそうなるのはわかってるんだけど、40年以上弾いてすっかり手癖になってしまってるから、今更それを矯正しようにもやりようがない。
 そのせいで最近はケースに入ってる時間が長く、いっそのこと手放すか?と考えたりもした。ローズ指板のテレキャスは1本あるんだし数本まとめ売りしてカスタムショップいっちゃうか?とかも考えたけど決断するほどじゃなかった。

 あれこれ考える中にネック交換という手段もあった。最初はバタースコッチブロンドのボディにローズのネックってどうなんだ?という見た目を気にしていたのだけど、70年代にはその組み合わせがあったのを知って、なら良いかと。
 そのタイミングで Hybrid II Telecaster Neck という国産のネックが比較的手に入りやすい価格で販売されたので購入。この時このハイブリッドとヴィンテージタイプの2種類があったんだけど、ハイブリッドは指板アールが少し緩くフレットも高めで弾きやすそうだったのでこっちをチョイス。


オリジナルと並べるとオリジナルの雰囲気がすごすぎる。(笑)


で、例によって Utsu工房 さんに交換を依頼。
無事入れ替わった。ペグなどは取り外すとヘッドの塗装を剥がしてしまいそうだったので新しいペグを取り寄せてもらった。




ハイブリッドはツバ出しの22フレットだ


ヘッドの色が白すぎるのだけどこればかりは仕方ない。そのうち日焼けで変わってくるだろう。(それまで自分が生きてれば 笑)


どうせ新しいペグを付けるならとゴトーのロトマチックタイプにしてもらった。ヴィンテージの雰囲気はないけど、チューニングのしやすさはこっちだ。どうせネックだってハイブリッドなので気にならない。
ネック裏はサテンフィニッシュでサラサラしてる。Vanzandtのネックほどじゃないけど悪くない。(Vanzandtの塗装が良すぎるんだよな)


さっそく弦を張り替えて弾いてみると、めちゃくちゃ弾きやすいギターになった。オリジナルのネックは指板アールがきついからハイフレットで音づまりが無いよう弦高高めだったのが、今どきのギター並みに低くセッティングしてくれた。


 30年近く触ってきたギターなので、その弾き心地も体が覚えてる。なのに弾くと全く別のギターという、脳がバグるような不思議な感覚になった。まあそれも始めだけですぐに慣れちゃうだろうけど。

 これならまだまだこのギターを弾いていける。交換して良かった。
ギター買い替えるよりははるかに安く上がったことより、このギターを手放さずに済んだことが嬉しい。